みみずく通信

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レモン・ドロップス

ずっと心に残っている小説がある。

 

その小説に初めて出会ったのは中学生のときに受けた模試で、国語の試験の題材だったと思う。

主人公は中学3年生の女の子で、大好きだったおばあちゃんが認知症になり、だんだんおばあちゃんらしくなくなっていく中で、無神経で自分のことしか考えていないと思っていたお姉ちゃんのやさしさに触れる物語だった。

 多感な思春期のころの心の揺れ動きの描写が見事(などと、今となってはわかった風に書いているが、当時の僕はただ主人公にどっぷり感情移入していた)で、小説の持つ雰囲気も好きで、試験が終わったあとも「今日の模試の小説はおもしろかったなあ」なんて考えていた。

それだけならよくあることで、なんなら僕は試験を受けるたびに「今日の小説はおもしろかったなあ」と思っていたような気さえするが、この小説だけはその後もずっと心に残り続けた。ふとした瞬間にあの小説のことを思い出した。小説の中でおばあちゃんがレコードでかけていたジャズのことを考えた。物語の中で象徴的だった三日月とレモンキャンディのことを思い出した。

何度かネットであの小説を見つけようと探していたが、高校二年生のとき、ついにおぼろげな記憶からインターネット上の情報に到達した。レモンキャンディだと思っていた小説の本当のタイトルはレモン・ドロップスだった。あらすじやレビューを読み、そうそう、こういうお話だった、と懐かしく思った。そのうち買おうと思った。

高校3年生の夏、図書館で受験勉強をしていた僕は、積分の応用問題を放り出してYA文庫の棚を見ていた。友達が好きなあの作家の小説、昔読んでおもしろかった小説、最近話題になってる小説、と眺めながら、ひょっとしてあの小説も置いてないかな、と思っていると……レモン・ドロップスがあった。

正直言ってその作家はあまり有名ではなく、街の図書館の小さな青少年向けコーナーに置いてあるとはあまり期待していなかったので、とてもうれしかった。初めて読むレモン・ドロップスの全体像はやっぱり素敵で、がんばって小説の名前を突き止めておいてよかった、と思った。

なぜ今になってこの話をしているのかというと、読んだのだ。23歳の春の日曜日の午後に、思春期の思い出となったこの小説を、本当にひさしぶりに。

 読んで少し悲しくなった。読む前は、きっと以前読んだときと同じように感動が押し寄せてくるのだろうと思っていたけど、読んだあとの感想は「あれ、これで終わりだっけ?」だった。そして、これはおそらく思い出が美化されているというわけではなく、僕がもうこの物語の当事者ではないということなのだろう、と思った。模試のときに抜粋されていた部分も、絶対に忘れないだろうと思っていたのにどこだったかはっきりとはわからなくなっていた。

もちろん今でもこの小説が好きだ。この歳になって読み返したことで新しく気づいたこともある。当時はまだ作中に出てくる梶井基次郎檸檬も読んでなかったし、ムーンライト・セレナーデも知らなかった。自分が大学生になったことで主人公のお姉ちゃんに対してはむしろ感情移入できるようになった。読み返すたびに視点が違うというのは小説の醍醐味でもある。ただ、こうなるとわかっていれば、もっとその時の自分が読んで感じたことをちゃんと文字にして残しておけばよかった……と思い、今こうして文章を書いている。

中国旅行:1日目

大学の卒業旅行で中国に来ました。

登場人物

全員同じ大学の四年生。

YM

今年の夏から中国に留学するため、この半年ほど週二回中国語の授業を受けてきた。インフルエンザで危うく旅行にいけなくなるところだった。

ZTC

日本に留学している中国人。今回の旅行は帰省を兼ねている。中国の文化は全然知らないし興味もない。

中国語が何もわからない。現時点で知っている中国語の単語はりんご、コーラ、喫茶店、ネットカフェの四つのみ。


旅立ち

ZTCは僕の家に前日泊まっていたので一緒に出発しました。フライトは8:55だったんだけど成田着の電車が6:54の次は7:34とかなりギリギリになっていて、結局6:54着の電車に乗ったので眠かったです。航空会社はAir China(中国国際航空)でしたが、チェックイン機の日本語が何言ってるかわからなくて英語にしたら英語もいまいち何をしてほしいのかわからなくて大変でした。次はwebチェックインを使おう……。 f:id:hidamarumaru:20180218081737j:plain これはZTCが免税店で財布を買いたいと言い出しYMもついていったためラウンジで一人で待ってた時に撮った無関係のANAです。

ホテル

上海空港に着いてまずはホテルに向かうため、リニアモーター(Maglev)に乗りました。 f:id:hidamarumaru:20180218121935j:plain 1000円もかからずに時速300kmの乗り物に乗れる!すごい!
中国の公共機関は国営で税金が使われているので、バスは1元(約17円)、地下鉄は3元〜5元(約51円〜85円)とかでめちゃくちゃ安いんですが、Maglevもこれと同じようなことが起きてるのかもしれません。でも地下鉄はテロ対策のためか入るたびに簡単な荷物検査があるので最初は何回チェックすんねんってなります。 Maglevを降りたあとは地下鉄を乗り継いでとりあえずホテルに行きチェックインしました。一回くらい5つ星ホテルに泊まっとこう、ということで予約したちょっとお高めのホテルなんですが、5つ星の中では最弱レベル(?)のところなので、すごいけどびっくりするほどではないな……と微妙な気持ちになりました。でも後述しますが景色はすごく良かったです。

街と観光

ホテルで少し休んだあと、新幹線のチケットを取りに行くついでに軽く観光もしました。外灘は西洋式の建物の多さは昔の日本の姿と被るところがあり、不思議な感じがしました。街のほうへ行くとファミマがたくさんあって驚きました。セブンとローソンも一軒ずつ見かけましたが、ファミマは今日だけで10回以上見かけた気がします。あとスタバがめっちゃあります。スタバ以外にカフェがないのか?ってくらいスタバだらけです。夕飯はZTCが激推しするKFCに行きました。日本にいるうちから「中国行ったら絶対ケンタッキー食え」とあまりにも推してくるので、僕もYMも日本で予習しており非常に楽しみでした。実際、中国のケンタッキーは日本とは色々と違い、特にハンバーガーの種類が豊富でした。僕は与えられるがままに食べていただけなのでよくわかりませんが、ちょっと辛くて柔らかいチキンのハンバーガーが美味しかったです。

夜景

上海の夜景!僕はこれをずっと楽しみにしていました!このゲーミング街は夜になると本当にそこら中が光りはじめ、辺り一帯がゲームのような世界観になります。 f:id:hidamarumaru:20180218203515j:plain ビルが雲に突き刺さって光るので空が夜なのに明るくなっていたり f:id:hidamarumaru:20180218203543j:plain 世界の終末を予感させる雰囲気を醸し出していたり f:id:hidamarumaru:20180218210204j:plain ホテルから見える景色は何もかも光っているし(上がオーロラみたいになってるのは窓の反射のせいです) f:id:hidamarumaru:20180218210606j:plain 行き交う船すらエレクトリカルパレード状態である

今日は曇り時々雨って感じで、それはそれで面白い景色がたくさん見れて楽しかったんですが、明日も明後日も雨みたいでちょっと悲しい……。旅行の終盤にも上海に戻ってくるのでその時は晴れた上海も見れるといいな……。

2017年振り返り

新年ということで、去年を月ごとに振り返ってみました。なんかこうやって書くとすごい頑張ってる感が出るけど、実際は図書館にいるのは2,3時間でそれも半分はソシャゲとネットサーフィンで潰れて、あとは家で犬と戯れて終了みたいな一日もかなり多かったです。

一月

三年後期の期末試験の勉強に追われていました。そういえばこんなものも作ったね……。

二月

春休みに入ったので大学院入試も見据えて大学の図書館にだいたい毎日通ってました。まあこの時期はまだ趣味で入試と関係ない本を読んだりパズドラやったりしてる時間のほうが長かったですが……。長期休暇中の図書館は空いてて居心地良いんですよね。ていうかなんでパズドラ復帰してたんだろう……今思うとパズドラ高速周回する時間で理工書を周回しろやと思います。この頃にサンリオピューロランドにも行きました。

三月

追いコンで後輩たちに追い出してもらったり、バイトしてる塾の卒業生を送る会に参加したり、高校の友達と草津に一泊二日で行ったりちょこちょこ予定はありましたが、基本的には二月と変わらず図書館に通ってました。

四月

新年度ですが、無事単位は取り終わっていたので水曜日に研究室へ行く以外は図書館に行ってました。でもTOEICの次の週にTOEFLがあったりして大変だった……。結局東大受けなかったし受けたとしてもITP使ってたと思うのであの受験はわりと無駄でしたね。大学院受験のことをよく調べてなかったのでドタバタしてました。27日に神保町のさぼうる、30日に品川の水族館にと行きたかった場所に行けたので楽しかったです。

五月

今月も図書館が定位置です。16日に23歳になりました。四月、五月は大学院入試よりも自分の研究室の勉強のほうをけっこう頑張ってた気がします。2日に上野の大統領、26日に越谷レイクタウンと一回行ってみたかった場所を今月も消化できたのでよかったです。

六月

この月は願書の提出ラッシュがあって提出書類を集めるのが大変でした。大学入試と違って必要なものがけっこう色々あってめんどくさかった……。出願に伴って受験勉強もようやく本格化し始めました。お出かけも親戚と二回食事に行った他は高校の友達と会ったくらいみたいですね(Googleカレンダーをみながらこのブログを書いているのだが6月から大学図書館などへのチェックインをやめてて自分が何をしてたのかわかりづらい)。

七月

七月末にはもう理科大の試験があるので大学の友達と理科大の対策を練る時間が増えてました。11題中4題選択なのでかなり戦略性が高い(?)んですよね……。僕自身も最初はあまり対策を取らずに東工大の試験範囲と被ってる微積、線形、確率、統計、プログラミングの5題から4題選択するつもりだったんですが、これはもうちょっと選択できる分野を増やさないとまずくないか……?と思い、試験の一週間前くらいから慌てて友達に教わりつつ情報数学を復習して解けるようにしておき、さらに良く考えたら志望研究室の教授が担当してる分野は解かないとまずいのでは?と数日前に思い至り急ピッチで論理数学を仕上げました(一応論理数学の講義自体はとってなかったものの知識自体は数理論理学+論理回路でほぼカバーできていたので指定教科書を流し読みしながら演習だけやった)。おかげでとりあえず理科大は合格しました。直前までドタバタしてた上に志望した研究室に人が集中してて、結局5人中3人が落ちててヒヤっとした……。

八月

17日に東工大の入試がありました。大学院入試は同じ学科を受験しても大学によってかなり試験範囲や出題傾向が異なるので理科大のために覚えた知識を投げ捨てて新しく詰め込みました。でもこの二週間でおそらくこちらが出るだろうと思って重点的に勉強した分野はことごとく出題されなくて当日はかなり狼狽えました。幸い線形代数アルゴリズムは比較的自信のある内容が出たのでそこで稼ぎました。それでも正直TOEICを加味しても6割いかないくらいだったのでボーダーラインギリギリだな…とかなり不安だったのですが、成績順に呼ばれる面接では真ん中くらいで呼ばれたので意外とボーダーは低いのかも。まあ本当に優秀な層は推薦で決まってるからね……。

九月

まあだいたいダラダラしてた気がします。合格祝いでいろんな人といろんなところへ食べに行きました。うちの研究室に集まって一緒に勉強してた友達はみんな合格してたのでよかったです。

十月

初めての一人旅で大阪に行きました。大阪に行くのも初めてでした。現地ではだいたい仲の良いフォロワーさんと会って一緒に行動してたのであんまり一人旅感はなかったですけど……。三泊四日で一通り行きたいところには行ったけどまた行きたい。あと十月が地味に原宿にも初めて行った。

十一月

進学先の研究室の勉強会にも通うことになったので、二つの研究室に通うことになりやや忙しくなりました。とはいえ最初のほうはお話を聞くだけという週が続いたのでこの月はまだそこまで忙しくはなかったです。17日に秩父に行きました。こちらの記事が当日の様子です。実はずーーーっと登山しようって話し合ってるのに予定が全然合わず、入試もあってなかなか実現しなかったのが秩父ハイキングという形で実現したものです。たぶんそう。正直忘れた。この秩父も前日に突然言われたし。一回別の山に登ったような気もする。いや、登ろうとしたけど雨天中止になったんだったかな?

十二月

冬休みに入るまではいろんなカンファレンスに参加しつつ勉強会の課題や発表の準備をこなしてたのでけっこう大変でした……。その代わり22日は高校の部活の友達と忘年会、23日は自分が教える立場で大学の友達と自宅でプログラミングの勉強会、24-25日は高校のゲーム仲間とひたすらゲームして遊んでました。すごく楽しかったです。クリスマス……?クリスマスってなんですか……?
25-29日は塾の冬期講習をし、30日は塾の大掃除をしました。そして31日は高校の部活の友達と新宿で年越しと初詣をしました。

紅葉狩り

今日は紅葉狩りに行ってきました。

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大学の友達四人で秩父に行きました。現地に着いてとりあえずお昼を食べました。

 

友達「豚味噌カツ丼はこことあそこにお店があるけど、どっちにしようか」

ぼく「ねえこのあゆめし?のお店めっちゃ食べログ評価高いしやっぱりここにしない?(今までの議論を全て無に還す)」

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おいしかったです。

お昼も食べたあとは登山しました。

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疲れました。

山頂近くにFOUR LEAF GARDENという、四つ葉のクローバーを摘むスポットがあったので行きました。摘んだ四つ葉をどうすればいいのかわからなかったので、友達の胸ポケットに挿しておきました。

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帰りはロープウェイで降りて、麓の有名なかき氷屋さんに行きました。11月にかき氷ってどうなの……?と思われたかもしれませんが、我々としてもそこは議論になり、最終的に多数決を取ったら”行きたい”が一票、”どちらでもいい”が三票で行くことになりました。日本の選挙みたいですね(この発言に深い意図はありません)。

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ここのかき氷はすっごく美味しかったです。友達のも食べさせてもらいましたが、どれも大当たりといった感じでした。まあ1300円もする高級かき氷(?)ですからね。室内に暖房が強めにかかってたのもよかった。

その後は17時から紅葉がライトアップされるという公園に向かって徒歩で移動しはじめました。その途中で岩畳という岩が畳のようになってる場所を通り抜けました。言うほど畳か?

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川を挟んだ向こう側の景色がすごく綺麗でした。あとカモがめっちゃいた。

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地名がかっこいい。哲学の道を歩いて目的の公園まで向かいました。

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まだ明るい時間帯に着いたのでだんだん辺りが暗くなっていくのがいい感じでした。

 

楽しかったです。

イギリス英語がどうのこうのみたいな話

ブログを書きたいけど今日も一日ひきこもってゲームしてただけで書くことがないので、TOEICやらTOFELやらで最近よくやってる英語の話でもしようと思います。でも僕はあんまりまともに授業を受けてこなかったから知らなかっただけでもしかしたら一般常識なのかもしれない。

 

1. アメリカ英語とイギリス英語

僕も網羅的に知っているわけではないし、ネイティブでもないしなんなら発音記号ではなくカタカナ表記なのでへ~くらいに思っていてほしいのだが、アメリカ英語とイギリス英語には多くの違いがある。

たとえばcan't。

canの時点では同じくキャンと発音するのだが、can'tになるとイギリス英語ではカントに近い発音になる。最初は国による発音の違いなんて考えてなかったのでカントが聞き取れずスクリプトを見て???????ってなっていた。ちなみにカントと発音しようとして一歩間違えるとcunt(膣)に聞こえてしまうので日本人はおとなしくキャントって言ったほうがいい。今はイギリスでもいろんな発音がごっちゃになってキャントって発音する若者も普通にいるらしいしね。

あとはr絡み。

doorとかtourとかwaterとかhardとかhearみたいに母音のあとにrがくるとき、アメリカ英語では僕たちが苦しんできたあのくぐもったrの音を出すけど、イギリス英語だとただの長音になる。これはイギリス英語のほうが日本人としては発音しやすいし聞き取りやすいんだけど、中途半端にアメリカ英語に慣れてるせいで最初doorをドーって発音されたときは全然聴き取れなくて困惑した。

あとイギリス英語はtをちゃんと発音する。中学生くらいのときに先生からwaterはウォーターじゃなくてワラ―なんですよ~なんて言われた人もいるかもしれないけど、それはアメリカ英語の話でイギリス英語ではけっこうウォーターに近い発音になる。イギリス英語って全体的に抑揚がないし長い単語だと音落ちが起きたりして早口っぽいのになんでこれは律儀に発音するんだろう。。。

他の地域における発音の違いだと、オーストラリア英語では普通エイと発音するところをダイと発音するのでtodayがトゥダイになるとか有名だよね。

スペルの面でも違いは多い。あんまりにも多いので例は少しに留めるけど、たとえば映画007の最新作「スペクター」の原題はSpectreだった。これはアメリカ英語だったらSpecterになるので、映画館に見に行ったとき、改めて007ってやっぱりイギリスなんやなあ……とぼんやり思ってた。他にはorがourになるのでfavoriteがfavouriteになる。高校生のとき、TweetDeckがTwitter社に買収されるずっと前、TweetDeckのアンドロイド版のふぁぼ表示がfavouriteで、え?誤字かな?と思って調べた思い出がある。ひょっとするとあれがイギリス英語を初めてちゃんと認識したときかも。

この辺のスペルの違いは、昔はスペルが曖昧だったのが、活版印刷術が発達して初めて辞書というものが作られた時に原因があるらしい。アメリカで辞書を作った人は”実際の発音に見合ったアメリカのスペルを作ろう”としたが、イギリスで辞書を作った人は外来語の綴りはそのままにしようと考え、その差が現代まで続いてるということ。たしかにフランス語由来の単語のうちブレがあるものは、イギリス英語がフランス語と同じスペルになっている。

単語でもsoccerとfootballだったり、first floorがground floorだったりいろいろあるよね。昨日塾で生徒がtaxiをスペルがわからないからってcabって書いててよく知ってるね……って言った。BBCSHERLOCK見てたら本当にタクシーのことcabって言ってて感動したみたいなオタク語りをしそうになったけど耐えた。

2.クイーンズ・イングリッシュとコックニー

イギリスは階級社会で、かついくつかの地域の連合王国なので一口にイギリス英語と言っても方言が激しい。アメリカがあんなに広いのにあんまり訛りがないのとは対照的。

そんなイギリス英語の中でも特に対照的なのがクイーンズ・イングリッシュとコックニー

クイーンズ・イングリッシュは容認発音(Recieved Pronunciation = RP)とも呼ばれる、もともと上流階級で話されていた英語。BBCのニュースキャスターもこの発音で話すのでBBC英語とも言われる。まあ最近じゃどこもごちゃごちゃで綺麗なRPを話すのは数%程度らしいけどね。

それにたいしてコックニーは労働者階級で話される英語で僕たちからすると聴き取りづらい。大阪弁みたいな感じなんだと思う。僕が好きなドラマSHERLOCKの1話で出てきてシャーロックと対決するタクシー運転手がコックニーだった。ハリーポッターシリーズでもフィルチやハグリッドなんかはコックニーっぽい訛りが酷くて、逆にマクゴナガル先生やハーマイオニーはRP。有名な映画マイ・フェア・レディは主人公がコックニーを直してRPにしようと頑張る話らしいね。見たことないけど多様性を認めようって風潮の強い現代の社会やハリウッドだとめっちゃ叩かれそう(?)あとはサッチャー首相が男社会の中で認められようとコックニー訛りを直してRPを身に着けて成功したって話も有名。逆に庶民的な言葉使いで成功した首相もいるけど。

さっき言ったオーストラリアの発音も、コックニーの特徴でもあるし、イギリスの植民地で流刑地だったオーストラリアの歴史的経緯を考えると元々はイギリス英語だと言えるのかも。

 

 

ほんとはもっと英語全般について話すつもりだったのに地域による違いだけで意外と長くなってしまったので終わりにしようと思います。こういう文化について調べるのは好きなんだけど耳がポンコツだから細かい違いとかどうしてもわからないこともあって悲しい……。

銀河鉄道の夜はブロマンス

以下の文章はネタバレを含むけども、宮沢賢治の小説は筋を知ったからといって輝きが失われるものではない。大丈夫!

 

 

 

まずはブロマンスという単語に触れておく。ブロマンスは男性同士の親密な関係を表す造語で、いわば”友達以上”(ここで注意してほしいのは、この”友達以上”の延長線上に”恋人”という関係は存在しない、ということである。ブロマンスはあくまで異性愛者の男性間における関係を指す)の、相手に強い感情を抱くような関係のこと……と僕は認識している。有名なのはSHERLOCKというドラマだが、わかりやすい例を上げるならばナルトとサスケとか、ゴンとキルアとか、まあ、ようするに深い友情のこと。

 

 

 

銀河鉄道の夜はジョバンニとカムパネルラが銀河鉄道に乗って旅する物語だ。つまり、ここで議論されるのはジョバンニとカムパネルラの関係性である。まずはジョバンニとカムパネルラ個人についてそれぞれ説明したい。

 

ジョバンニについて

ジョバンニは宮沢賢治の小説に多い、不幸で、弱くて、虐げられている主人公だ。銀河鉄道の旅とは、ジョバンニの見た夢だ(正確には版によっては博士による催眠だったりもするのだが、そのへんはここでは割愛する)。ジョバンニの父親は漁に行ったまま帰ってこず、牢獄に入ったという噂も立っている。母親は病気で伏せており、ジョバンニは活版所で働いていて忙しく、最近は小さいころから仲良しのカムパネルラと遊ぶこともできない。そうして、学校の子供たちからは軽いいじめを受けている。

 

カムパネルラについて

カムパネルラはジョバンニの幼い頃からの友人である一方で、ジョバンニとは対象的に、子供たちの遊びを中心になって計画するような人気者でもある。心優しい少年で、ジョバンニのことを不憫に思っている。

 

 

 

続いて、本文から引用しつつ二人の関係について見ていこう。

 

二人の関係

小説冒頭、ジョバンニは先生に「天の川の正体はなにか?」と授業で当てられる。ジョバンニはその答えを知っていたが、毎日を仕事に忙殺され眠く頭の働かない状態で答えられない。それに続くシーンである。

「このぼんやりと白い銀河を大きないい望遠鏡で見ますと、もうたくさんの小さな星に見えるのです。ジョバンニさんそうでしょう。」
 ジョバンニはまっ赤になってうなずきました。けれどもいつかジョバンニの眼のなかにはなみだがいっぱいになりました。そうだぼくは知っていたのだ、勿論もちろんカムパネルラも知っている、それはいつかカムパネルラのお父さんの博士のうちでカムパネルラといっしょに読んだ雑誌のなかにあったのだ。それどこでなくカムパネルラは、その雑誌を読むと、すぐお父さんの書斎しょさいからおおきな本をもってきて、ぎんがというところをひろげ、まっ黒なページいっぱいに白い点々のある美しい写真を二人でいつまでも見たのでした。それをカムパネルラが忘れるはずもなかったのに、すぐに返事をしなかったのは、このごろぼくが、朝にも午后にも仕事がつらく、学校に出てももうみんなともはきはき遊ばず、カムパネルラともあんまり物を云わないようになったので、カムパネルラがそれを知って気の毒がってわざと返事をしなかったのだ、そう考えるとたまらないほど、じぶんもカムパネルラもあわれなような気がするのでした。 

 カムパネルラがジョバンニを不憫に思い配慮していること、また、ジョバンニがそれを悲しく思っていることがわかる。

 

次はジョバンニとジョバンニの母親が会話しているシーンから。

「お父さんはこの次はおまえにラッコの上着をもってくるといったねえ。」
「みんながぼくにあうとそれを云うよ。ひやかすように云うんだ。」
「おまえに悪口を云うの。」
「うん、けれどもカムパネルラなんか決して云わない。カムパネルラはみんながそんなことを云うときは気の毒そうにしているよ。」
「あの人はうちのお父さんとはちょうどおまえたちのように小さいときからのお友達だったそうだよ。」
「ああだからお父さんはぼくをつれてカムパネルラのうちへもつれて行ったよ。あのころはよかったなあ。ぼくは学校から帰る途中とちゅうたびたびカムパネルラのうちに寄った。カムパネルラのうちにはアルコールラムプで走る汽車があったんだ。レールを七つ組み合せると円くなってそれに電柱や信号標もついていて信号標のあかりは汽車が通るときだけ青くなるようになっていたんだ。いつかアルコールがなくなったとき石油をつかったら、かまがすっかりすすけたよ。」

ジョバンニにとってカムパネルラがいかに大切な存在かわかる。余談だが、この授業や母親との会話のシーンは第四稿から加えられたものであり、物語の導入としてジョバンニの生い立ちやカムパネルラとの関係を掘り下げるほか、銀河鉄道への布石にもなっている。

銀河鉄道の旅

ジョバンニは「銀河ステーション」という不思議な声を聞き、カムパネルラと共に銀河鉄道の旅を始める。最近一緒に遊ぶどころか話すことも満足にできていなかったカムパネルラの旅はジョバンニにとって嬉しいものだった。というより、銀河鉄道の夢自体、カムパネルラと共にいて語り合いたいと願うジョバンニの心が見せたものと捉えることもできる。実際、銀河鉄道には二人の思い出が反映されている。

 「ぼくはもう、すっかり天の野原に来た。」ジョバンニは云いました。
「それにこの汽車石炭をたいていないねえ。」ジョバンニが左手をつき出して窓から前の方を見ながら云いました。
「アルコールか電気だろう。」カムパネルラが云いました。
 ごとごとごとごと、その小さなきれいな汽車は、そらのすすきの風にひるがえる中を、天の川の水や、三角点の青じろい微光びこうの中を、どこまでもどこまでもと、走って行くのでした。

 

ジョバンニの嫉妬

銀河鉄道の旅の途中で一人の女の子が乗ってくる。

「まあ、あのからす。」カムパネルラのとなりのかおると呼ばれた女の子が叫びました。
「からすでない。みんなかささぎだ。」カムパネルラがまた何気なくしかるように叫びましたので、ジョバンニはまた思わず笑い、女の子はきまり悪そうにしました。

その子と会話をするカムパネルラに対してジョバンニは大きな嫉妬を見せる。その直前まで銀河鉄道の夜の主題である”幸い”についてあれこれ考えていたのにジョバンニどうしたの……。

「そうだ、孔雀の声だってさっき聞えた。」カムパネルラがかおる子にいました。
「ええ、三十ぴきぐらいはたしかに居たわ。ハープのように聞えたのはみんな孔雀よ。」女の子が答えました。ジョバンニはにわかに何とも云えずかなしい気がして思わず
「カムパネルラ、ここからはねおりて遊んで行こうよ。」とこわい顔をして云おうとしたくらいでした。

 

 二人の顔を出しているまん中の窓からあの女の子が顔を出して美しいほほをかがやかせながらそらをあおぎました。
「まあ、この鳥、たくさんですわねえ、あらまあそらのきれいなこと。」女の子はジョバンニにはなしかけましたけれどもジョバンニは生意気ないやだいと思いながらだまって口をむすんでそらを見あげていました。女の子は小さくほっと息をしてだまって席へもどりました。カムパネルラが気の毒そうに窓から顔を引っめて地図を見ていました。

 

 (どうしてぼくはこんなにかなしいのだろう。僕はもっとこころもちをきれいに大きくもたなければいけない。あすこの岸のずうっと向うにまるでけむりのような小さな青い火が見える。あれはほんとうにしずかでつめたい。僕はあれをよく見てこころもちをしずめるんだ。)ジョバンニはほてって痛いあたまを両手でおさえるようにしてそっちの方を見ました。(ああほんとうにどこまでもどこまでも僕といっしょに行くひとはないだろうか。カムパネルラだってあんな女の子とおもしろそうにはなしているし僕はほんとうにつらいなあ。)ジョバンニの眼はまたなみだでいっぱいになり天の川もまるで遠くへ行ったようにぼんやり白く見えるだけでした。

 

カムパネルラが「あれとうもろこしだねえ」とジョバンニに云いましたけれどもジョバンニはどうしても気持がなおりませんでしたからただぶっきり棒に野原を見たまま「そうだろう。」と答えました。 

 

 (こんなしずかないいとこで僕はどうしてもっと愉快ゆかいになれないだろう。どうしてこんなにひとりさびしいのだろう。けれどもカムパネルラなんかあんまりひどい、僕といっしょに汽車に乗っていながらまるであんな女の子とばかりはなしているんだもの。僕はほんとうにつらい。)ジョバンニはまた両手で顔を半分かくすようにして向うの窓のそとを見つめていました。すきとおった硝子ガラスのような笛が鳴って汽車はしずかに動き出し、カムパネルラもさびしそうに星めぐりの口笛を吹きました。

 ジョバンニはカムパネルラと交際しているのでは?

 

共に行こう

ジョバンニは銀河鉄道の旅を通じて様々な人と出会い、”ほんとうのさいわい”について考えるようになる。そして、カムパネルラとどこまでも一緒に本当の幸いを探しに行きたいと願う。結婚では?

「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでも一緒に行こう。僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなのさいわいのためならば僕のからだなんか百ぺんいてもかまわない。」
「うん。僕だってそうだ。」カムパネルラの眼にはきれいなみだがうかんでいました。
「けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。」ジョバンニが云いました。
「僕わからない。」カムパネルラがぼんやり云いました。
「僕たちしっかりやろうねえ。」ジョバンニが胸いっぱい新らしい力がくようにふうと息をしながら云いました。 

 

「僕もうあんな大きなやみの中だってこわくない。きっとみんなのほんとうのさいわいをさがしに行く。どこまでもどこまでも僕たち一緒に進んで行こう。」 

 

別れ

つらい

ジョバンニもそっちを見ましたけれどもそこはぼんやり白くけむっているばかりどうしてもカムパネルラが云ったように思われませんでした。何とも云えずさびしい気がしてぼんやりそっちを見ていましたら向うの河岸に二本の電信ばしらが丁度両方からうでを組んだように赤い腕木をつらねて立っていました。
「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」ジョバンニがう云いながらふりかえって見ましたらそのいままでカムパネルラのすわっていた席にもうカムパネルラの形は見えずただ黒いびろうどばかりひかっていました。ジョバンニはまるで鉄砲丸てっぽうだまのように立ちあがりました。そしてたれにも聞えないように窓の外へからだを乗り出して力いっぱいはげしく胸をうって叫びそれからもう咽喉のどいっぱい泣きだしました。もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。 

 

 

 

裏話をすると、当時の資料などからジョバンニとカムパネルラのモデルは宮沢賢治とその妹トシだと言われており、まさに二人の関係はブロマンスそのものと言える。また、今回は二人の関係に着目して紹介したが、銀河鉄道の夜は幻想的で美しい世界観、死や幸福の在り方の追求など、この二人だけに留まらない素晴らしい小説なので、ぜひ読んで欲しい。とくに、カムパネルラがなぜいなくなってしまったのか、それはここでは敢えて触れずにおこうと思うので、読んで知ってほしい。

あけましておめでとう

あけましておめでとうございます。

 

年を越すのも22回目ともなると、いまさら特段の感慨もありませんが、2017年になったということで今年の抱負をツイートしてみました。最初は「早寝早起き」だったんですが、既に時刻が午前2時近くになっていて有言不実行にもほどがあるのでやめました。

 

今年、2017年の抱負は「ひきこもりにならない」です。

それというのも、来年度、僕が学部4年になると、大学に行くのは研究室と、あとはせいぜい取りこぼした単位をひとつふたつ取りに行くかもしれない、くらいで研究室次第ではあんまり大学に行く必要がなくなっちゃうんですよね。その上サークルも引退だし趣味も家でもできるようなものがほとんどになってしまって、いよいよ家から出る理由がなくなってしまうという……。

来年度は大学院入試と卒業研究を控えたプレッシャーのかかる年になるのでそんな時にひきこもってたら鬱病になりそうじゃないですか?まあ俺は根本的に不真面目なので鬱病になる前に勉強を放棄して留年決定させそうだけど

いずれにせよ、ひきこもるのは健康にもよくないし、コミュニケーション能力もさらに悪化してしまう……。そういえば最近コミュ力が下がりすぎて年末に「良いお年を~」って言われるたびにとっさに「はい」って返事しちゃってたんですけどこのエピソードヤバくないですか?俺は超ヤバいと思う。「はい」ってなんだよ……年越しガチ勢かよ……。

 

よって、今年の抱負は「ひきこもりにならない」これでいこうと思います。

まあ、2017年になってからまだ一度も家の外に出てないんですけどね。